珪藻土と漆喰について
- 家づくりコラム
皆さんは「塗り壁」と言ってどんなことを思い浮かべますか?自然素材を使っていて人や環境に優しそう。
雰囲気がいい…高級感があるなどでしょうか。
ひとことで「塗り壁」と言っても色々な種類がありますが、今回は特に人気のある「珪藻土」と「漆喰」の違いについてお話したいと思います。
原材料の違い
まず、珪藻土と漆喰では原料が違います。
珪藻土は藻類の死骸が、長い間堆積してできた粘土状の土が主成分になっています。
壁材として使用する場合は固化材などを混ぜて使用します。
珪藻土の粒子は細かい穴が空いた多孔質素材です。この穴が空いていることが、さまざまな珪藻土の効果に繋がっています。
それに対し、漆喰はサンゴや貝殻が海底に蓄積し、化石化した石灰石から生成される消石灰(水酸化カルシウム)が主原料になっています。
そこに水、のり、繊維などを加えて練り上げたものが漆喰になります。こちらの特徴は強アルカリ性。この強アルカリ性が漆喰の効果に大きくかかわっています。
調湿効果・消臭効果
珪藻土は多孔質の素材が主成分になっているため、調湿に優れています。空気中の湿気が多いときには湿気を吸い込み、空気が乾燥しているときには湿気を放出するため、お部屋の湿度を40~60%に保つといわれています。高い吸水性を利用して、コースターやバスマットなどさまざまな小物にも使われていますね。また、消臭にも優れていて、嫌な臭いを湿気とともに吸収し分解します。
この効果は、珪藻土の原料が多孔質素材であることによるもののため、効果はなくならないといわれています。
漆喰にも調湿効果がありますが、珪藻土の方が調湿力は優れています。漆喰そのものには残念ながら高い調湿効果はありません。
昔は土壁に漆喰を塗っていたため、土壁の調湿効果とともに調湿性があるといわれていましたが、現在の住宅は石膏ボードの上に漆喰を塗るため下地材の効果を発揮できずあまり調湿性は期待できません。しかし、漆喰はアルカリ性のため酸性の匂い(汗臭、皮脂臭、靴の匂い、生ごみの匂いなど)の消臭に強いといわれています。
また、強アルカリ性は抗菌作用にも優れています。ただこの強アルカリ性の効果は、年月の経過によるアルカリ性の中性化に伴い効果も低下します。
耐久性について
珪藻土の主成分そのものに固まる性質はありません。そのため、固化材を添加して塗り壁として成立させています。
砂壁のようにぽろぽろと崩れることはありませんが、物を強くぶつけた場合にははがれる可能性があります。
一方漆喰は時間の経過とともにゆっくり石灰石に戻っていき、硬くなる性質があります。
耐候性が高く、水にも強いためお城や蔵の壁など屋外にも使われていますが、経年とともに細かいクラックが入る可能性があります。
壁紙とは違う自然な質感
珪藻土は産地によって色がありますが、もとの色に色土などを添加することにより様々な色にすることが可能です。表面は骨材を練りこんでいるため、ゆず肌のような温かみのあるマットな表情になります。カラーが豊富で骨材の大きさやこて仕上げのパターンを変えることにより様々な表情のバリエーションが楽しめます。
漆喰は白のイメージがあると思いますが、実は真っ白ではなく乳白色の優しい色になります。
原料の粒子が細かいためツルンとした滑らかで艶のある仕上がりで、この磨いたような表面が漆喰の魅力と言えますが、お好みでこてむらなどの表情を付けることも増えています。
珪藻土も漆喰もそれぞれメリット・デメリットがありますが、共通する特徴として仕上げ材の継ぎ目がないことがあげられます。
クロスなどを貼る場合どうしても継ぎ目が出てしまいます。この継ぎ目、経年変化や地震などの震動により剥がれたりすいてしまったりということがあります。その点塗り壁は継ぎ目がないためこのようなことがありません。
塗り壁だけでなく、お家で過ごす時間をより心地よくするため、SIMOKUでは肌触り、香りなど五感で感じる自然素材にこだわりご提案しています。素材、間取り、住まいかたについてなどお気軽にお問い合わせください。
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