借景で四季の移ろいを楽しむ暮らし
- 家づくりコラム

窓の向こうに広がるのは、まるで自然が描いた一枚の絵のような景色。借景とは、建物の中から外の風景を上手に取り込み、空間に奥行きや豊かさをもたらす設計の工夫です。日常の中で自然の美しさをそっと感じられる暮らし。今回は、そんな借景を取り入れた間取りの実例と、その魅力をお届けします。
目次
季節の移ろいと共に表情を変える借景の魅力
借景の魅力は、時間とともに表情を変える自然の風景を、住まいの一部のように取り込めるところにあります。たとえば、リビングの大きな窓の向こうに見える街路樹の一本の桜の木。春には淡いピンクの花が咲き、初夏にはみずみずしい緑の葉が風に揺れ、秋には黄金色に染まり、やがて冬には静けさを湛えた枝ぶりが映し出されます。そのようにわざわざ庭をつくらなくても、外の景色を“借りる”ことで、四季折々の移ろいを楽しむことができます。自然とともに暮らすという、そんなささやかな贅沢を、借景はそっと叶えてくれます。
まるで絵画のような借景のある住まいの実例集
テラスからの借景がもたらす森の中のような心地よさ
豊かな緑に包まれるように佇むこちらの住まいは、まるで森に溶け込む山荘のようです。開口部の先には、建物に寄り添うように広がる木立があり、その借景が日々の暮らしに豊かな表情を添えています。朝には、揺れる葉の間からこぼれる光が室内にやさしく射し込み、窓辺に鳥のさえずりが届きます。またリビングからひと続きになったテラスは、まさに“自然とつながる場所”。四季の変化が、家族の時間を豊かに彩ります。
伸びやかな庭の風景を借景として楽しむ
大きく切り取られた窓の向こうに広がるのは、シンプルに整えられた庭と、その先に続く緑の風景。自然の豊かさを日常の中に取り込むこちらの住まいでは、敷地の外の風景までも庭の一部として室内に招き入れるように設計されています。ダイニングに座ると、まるで庭の中に浮かんでいるかのような感覚に。テラスと一体になった床の高さや、縁取りのないすっきりとした窓が、視線を外へと優しく導きます。
日々の暮らしにそっと寄り添う借景の緑
窓辺にしつらえた小さなベンチスペース。そこで笑い合う家族の後ろには、それを見守る緑の風景があります。外の景色を大きく取り込むのではなく、一枚の絵のように切り取られた借景の緑が、穏やかな暮らしにそっと寄り添います。季節のうつろいや光の変化をさりげなく伝えてくれるこの窓辺は、読書やおしゃべり、ひと息つく時間に、心を癒してくれる大切な場所。借景は、暮らしの中に自然と溶け込みながら、私たちの感性を育んでくれます。
ワークスペースにも借景で小さな安らぎを
寝室の一角にあるコンパクトなワークスペース。その正面には、公園の緑を切り取る窓が設けられています。隣家と視線が交わらないように、窓の高さや位置には細やかな気配りが施されており、外の気配を感じつつも、心穏やかに集中できる空間が保たれています。窓越しに見える木々の揺らぎや季節の変化は、長時間の作業の合間にふと視線を向けるたび、心にやさしい余白をもたらしてくれます。自然がそっと寄り添うようなこの借景は、仕事と暮らしのバランスを整えてくれる、小さな心の拠り所です。
まとめ
住まいにおける借景は、ただ外の景色を眺めるためのものではなく、暮らしそのものを豊かにしてくれる存在です。窓の位置や大きさ、視線の抜け方を工夫することで、日々の中に自然の潤いや季節の移ろいを心地よく取り入れることができます。あなたのこれからの暮らしにも、借景を取り入れてみてはいかがでしょうか。
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